Tシャツにクリーニングは必要?黄ばみは落ちる?気になる料金も比較!
Tシャツは衣類の中でもヨレ、伸び、黄ばみといったトラブルが発生しやすく、物によっては洗濯よりもクリーニングを使った方が長持ちします。
クリーニングに出すべきTシャツの見分け方や料金、利用時の注意点など、Tシャツの正しいお手入れ方法をお伝えします。
Tシャツは消耗品?どのくらい使えるの?
1枚2~3年がTシャツの寿命
消耗が激しいTシャツは、着用・洗濯の頻度にもよりますが、一般的に1枚2年前後が寿命と言われています。
ポリエステル素材のTシャツは洗濯耐用が約60回とされているため、頻繁に着れば4~5か月、やや回数が多ければ1~2年ほどが寿命の目安です。
化学繊維よりも耐久性に優れているのは綿(コットン)や綿混紡のTシャツで、洗濯耐用は約80回となり、頻度が高い場合は6~7カ月、やや回数が多い場合は1年半~2年半の寿命となります。
Tシャツが消耗する原因は「ダメージ」と「汚れ」
上記の寿命はあくまでも目安であり、Tシャツの消耗を早めるかどうかは扱いによって左右されます。
Tシャツを消耗させてしまう大きな原因は、生地へのダメージと汚れの付着の2つです。
生地を傷める原因となるのは、「引っ張る・伸ばす」「擦れる(摩擦)」といった物理的な刺激や、素材を変質させる直射日光、化学物質、水などがあります。
また、黄ばみの原因となる皮脂、食べこぼし・飲みこぼし、インクの付着などの汚れは、生地そのものを傷ませるだけでなく、洗濯回数を増やすことでも消耗速度を早めます。
Tシャツの消耗を抑えるには洗濯が重要!
お気に入りのTシャツを可能な限り長く着用できるようにするためには、ローテーションして1枚の着用頻度を減らす事と併せて、洗濯方法の見直しが大切です。
Tシャツにとっていかに優しく、ダメージを最小限に抑えて洗えるかどうかが、寿命に大きく影響します。
特に家庭では、衣類の種類によってこまかく洗剤や水温、乾燥方法などを変更することが出来ませんので、思っているよりも洗濯でTシャツにダメージを与えている事が多くあります。
1枚数百円の安価なTシャツは良いですが、少しでも長く、大切に着たいTシャツは丁寧に洗濯するのがおすすめです。
ブランド品やお気に入りのTシャツはクリーニングへ
また、1枚の定価が高かったブランド品、デザインや着心地が気に入っているTシャツは、家庭での洗濯よりもクリーニングに出すのがベストです。
クリーニング店では水を使わないドライクリーニングだけでなく、水洗いを行うウェットクリーニングも行っています。
家庭ではできないような細かな配慮でTシャツを洗うため、ダメージを最小限に抑えつつ汚れをしっかり落とし、黄ばみや変色も防ぎます。
1枚1万円以上したブランド品、思い出のあるTシャツ、消耗を早めたくないものは、プロの技術を借りた方が安心です。
クリーニングに出すか悩むものは、「クリーニングと洗濯の違いは?クリーニングに出すべき物の見分け方」を参考にしながら選別してみましょう。
Tシャツをクリーニングに出すメリット
生地が伸びにくい
Tシャツが伸びてしまう大きな原因は、洗濯時にダメージを与えすぎている事にあります。
家庭でTシャツを洗濯する時は、他の衣類と一緒に洗濯機で洗う方がほとんどですが、洗濯中に水を含んだ他の衣類で圧迫されたり、洋服同士が絡み合って引っ張られることで、繊維の網目にスキマが生じ、ヨレや伸びが起こっているのです。
この点、クリーニングなら衣類が絡まないよう大きな機械で洗濯をしてもらえますし、物によっては1枚ずつ丁寧に洗っていますので、長く綺麗なシルエットを保つことができます。
Tシャツのヨレ、伸びはもう戻らない!
Tシャツがヨレたり伸びてしまった場合、基本的には元通りにする事ができないと思いましょう。
アイロンでスチームを当てると一時的に改善されますが、完全に整えることはできませんし、再度洗濯した時にも手間をかけなければなりません。
もちろん、洗濯回数が増えればそれだけヨレや伸びも酷くなっていきますから、愛用すればするほど戻りにくくなります。
長く綺麗なTシャツを維持するためには、クリーニングで丁寧に洗ってもらうのが一番です。
色落ち・色移り防止になる
Tシャツには多様なベースカラー、多彩なデザインがありますが、製作時に生地を染料で染めて作っています。
繰り返し洗濯をしていたり、染色堅牢度(生地の抵抗性・丈夫さ)が低いと、徐々に色落ちしてくすんだ様な見た目になってしまいます。
洋服の色落ちは、他の洗い物や洗濯槽に擦れたり、適切な洗剤を使用していない事が原因です。
クリーニングなら、素材に合わせたピッタリの洗剤を使用し、少ない容量で優しく洗ってくれますので、色落ちを防いでデザインを守ってくれます。
さらに、家庭の洗濯でよくある失敗の1つ「色移り」も、クリーニング店ならこまかく仕分けて洗ってくれますから、白いTシャツや薄い色のTシャツも綺麗に仕上がります。
シミ抜きがしっかり行える
Tシャツにシミや汚れがついてしまった場合、まずは自宅でシミ抜きをしてみると思いますが、綺麗に落とせない事も多いものです。
特に、皮脂による黄ばみや黒ずみ、油分を含む化粧品、ペン、食べ物などの汚れは落としにくく、薄くはなってもシミが残っていまいます。
気になる汚れやシミは、クリーニング店のシミ抜きサービスを利用すれば、原因に合わせてしっかり落としてもらえますので、家庭で行うよりも綺麗に取り除く事が可能です。
Tシャツに汚れがついてしまったら、「クリーニング不要!?汚れの種類別に考えるカンタン染み抜き方法」を参考にすぐにシミ抜きを試みてみるか、なるべく早くクリーニングに出しましょう。
生地の風合いが損なわれない
自宅でTシャツを洗濯すると、肌触りや着心地が悪くなってしまう事がありますが、これは生地に合わない洗剤を使用したり、過度な摩擦で傷んでしまっている恐れがあります。
また、アイロンがけの手順・方法が誤っていると、テカリやアタリが生じるケースもあり、着用時の印象を損ねてしまいます。
Tシャツは他の衣類に比べて消耗が早いアイテムなので、ある程度着用している場合は仕方ない部分もありますが、家庭の洗濯はダメージが強いため早めに風合いの変化が訪れるようです。
ダメージの少ないクリーニング店で洗う事で、出来るだけ長くTシャツの風合いを損ねずに、着用できるようになります。
また、特殊プリントやラインストーンなどの装飾、レースのような薄い素材を使っている場合も、洗濯よりクリーニングの方が綺麗に仕上がり、長持ちします。
Tシャツのクリーニング料金はいくら?
Tシャツのクリーニング代はYシャツより高い!?
Tシャツをクリーニングに出した場合、1着400~600円が料金の相場となります。
Yシャツのように200~300円ほどで依頼できる訳ではありませんので、少し割高に感じますが、ブランド品や綺麗に長く着たいTシャツには利用価値があるでしょう。
もちろん、Tシャツのクリーニング料金はお店によって異なるため、少しでも安く頼めるお店を探すのも1つの手です。
Tシャツを安く洗える宅配クリーニングはどこ!?
当サイトでご紹介している宅配クリーニング店の中から、Tシャツをより安く洗えるのはどこなのか、料金を比較してみました。
Tシャツの料金相場を考えると、せんたく便やリナビスのようなパック型のお店は少々高くつくため、トップブランドのTシャツでないと高くついてしまいます。
料金面で手軽に使えるのは単品注文型の宅配クリーニングで、人気の高いリネットが最安値となりました。
リネットよりも少し高くなりますが、ネクシーも相場料金内でTシャツクリーニングが利用可能です。
実体験から考えると、リネットよりはネクシーの方が仕上がり品質が良いため、少し高かったTシャツを依頼したい時に安心だと思います。
Tシャツのクリーニング料金
クリーニング店 | Tシャツ1枚の料金 | |
---|---|---|
単品注文型 | リネット | 410円 |
ネクシー | 560~660円 | |
パック型 | せんたく便 | 10点パック:698円 5点パック:996円 |
リナビス | 20点パック:940円 10点パック:1,080円 5点パック:1560円 |
Tシャツを長持ちさせる自宅での洗濯の秘訣
「洗濯」と「クリーニング」をきちんと仕分ける
まずはTシャツの洗濯タグを確認し、ドライクリーニングやウェットクリーニングのマークがついている物は、クリーニング品として仕分けましょう。
水洗いができるTシャツでも、長く愛用したいもの、定価の高いブランド品、丁寧に洗いたいTシャツは、クリーニング依頼がおすすめです。
また、汚れやシミが気になるTシャツや、自宅でシミ抜きをしたけれど綺麗に落ちなかったものも、クリーニングに出しましょう。
洗剤はオシャレ着洗い用が一番
自宅で洗濯する際は、エマール、アクロン、ボールドなどのおしゃれ着洗い用の中性洗剤を使用しましょう。
一般的な洗剤でも使用できますが、生地へのダメージが強いため、あまりオススメできません。
オシャレ着洗い用洗剤は、一般の洗剤に比べて洗浄力がやや劣るため、汚れやシミ、黄ばみなどは必ず前処理を行いましょう。
「蛍光増白剤」の有無に注意!
洗剤に使用される添加物の中に蛍光増白剤がありますが、配合されている洗剤を使う場合には注意が必要です。
蛍光増白剤は、白いものをより白くする働きがあるため、白色無地のTシャツを洗濯するのに向いています。
ただし、淡い色の洋服や淡色が使われたデザインのTシャツに使用してしまうと、色味が変わってしまいますので、蛍光増白剤無配合の洗剤を使用してください。
洗濯ネットを使った方が安心
洗濯ネットは、洗濯している時の摩擦から衣類を守り、他の洋服との絡まりを防ぐため、Tシャツを洗濯機で洗う際に使用したいアイテムです。
大判の洗濯ネットもありますが、中に複数枚入れてしまうと洗濯ネットの意味がありません。
必ずTシャツ1枚につき洗濯ネット1枚を使用し、畳んでからネットに入れるように心がけてください。
また、洗濯ネットを使用すると洗浄力が低くなりますので、衿や袖の汚れ、シミなどがあれば先にシミ抜きをしてから洗濯しましょう。
プリント・装飾のあるTシャツは裏返しに
また、Tシャツのプリント柄やビジュー・パール・レースなどの装飾は、洗濯時に表にあると折れたりほつれてしまう恐れがあります。
プリントや装飾がついているTシャツは、ニットを洗う時と同様に裏返しにしてから、洗濯ネットに入れるようにしてください。
洗濯機で洗う場合だけでなく、手洗いする時も、Tシャツを裏返しにしてから洗った方が安心です。
洗濯機を使うなら「ドライコース」で
Tシャツの洗濯は、大切にしたいものほど手洗いがオススメですが、洗濯機を使用することもできます。
洗濯機で洗う場合は、「ドライコース」「おうちクリーニングコース」といった優しく洗えるコースを選んでください。
また、水温が高い方が汚れ落ちは良いですが、生地が傷みやすくなってしまいますので、目立ったシミや汚れがなければ温水は使用せずに洗いましょう。
洗濯中の摩擦を抑えるために、手洗いなら1枚ずつ、洗濯機なら少ない枚数で洗うのが長持ちのコツです。
気になる汚れ、黄ばみは洗濯前に除去を
Tシャツの黄ばみや黒ずみ、付着汚れを発見した時は、洗濯の前処理としてシミ抜きを行いましょう。
それほど気にならない場合は、洗剤の原液をつけるだけでも良いですが、目立つ場合は汚れの種類別に部分洗いをしてから、Tシャツ全体を洗濯します。
シミ抜きを洗濯前に行わないと、汚れが落とし切れないまま色素が沈着してしまう恐れがありますので、注意が必要です。
長時間の脱水・タンブラー乾燥はNG!
手洗い、洗濯機洗いどちらの手順でも、脱水には洗濯機を使用しますが、ここでポイントになるのが脱水時間です。
脱水は洗濯槽を高速回転させて水分を取り除くため、時間が長いほど生地が傷みやすくなります。
そのため、Tシャツ数枚までなら脱水時間は1分程度にとどめ、長く回しすぎないようにしてください。
また、タンブラー乾燥など洗濯機の乾燥モードは、時短のために温度が高く設定されているため、Tシャツの消耗を早めます。
脱水後は、Tシャツをバサバサと振ってからハンガーにかけ、直射日光の当たらない風通しの良い場所で干す様にしましょう。
なお、色物・柄物のTシャツは、色褪せを防ぐため、裏返しのまま乾燥させてください。
干す時のハンガー選びが意外と重要
Tシャツを干す時に適切なハンガーを使用しないと、型崩れの原因になります。
細いワイヤ―ハンガーを使用するご家庭が多いですが、本当は1cmほど幅のある厚手のハンガーを使うのがベストです。
厚手のハンガーが自宅にない場合は、タオルを巻いて幅を出し、代用することも可能です。
首元が伸びないように裾側からハンガーを挿入し、シワを伸ばして形を整えて干しましょう。
物干し竿に直接かける場合は、薄手のTシャツなら2つ折りにしても構いません。
ただし、洗濯バサミを使うと跡がついてしまうため、室内や浴室など落ちても構わない場所で、洗濯バサミを使用せずに干すのが良いでしょう。
綺麗に整う!Tシャツの正しいアイロンがけ
乾燥後のTシャツのシワやヨレが気になったら、アイロンがけをしてシルエットを整えます。
Tシャツの洗濯タグを確認し、「・=低温」「・・=中温」「・・・=高温」でアイロンが使用可能です。
綿素材など天然繊維を使ったTシャツはスチーム機能が使用できますが、化学繊維や低温表示のTシャツはスチームは使わずにドライアイロンを行います。
また、色の濃いデザインはアタリが生じやすいため、当て布をしてアイロンがけをしてください。
Tシャツのアイロンがけは「袖→背中→正面」の順番にかけるようにし、生地が伸びないように上から下の方向へアイロンを動かします。
プリントや装飾の部分は、高温で溶けたり割れないように、当て布をしてアイロンをかけるか、裏面からアイロンを当てましょう。
伸び・ヨレには高温スチームを
首回りや袖口が伸びてヨレている場合は、スチームを当てて伸ばしてみましょう。
アイロンは高温に設定し、スチームを気になる場所の全体にしっかりと当ててから、内側から外側へ向けて軽くプレスします。
※綿100%のTシャツであればこれだけで綺麗に整うことがほとんどですが、綿混や化学繊維のTシャツや、長く着用しているものは、スチームを当てても取れない場合があります。
アイロン後にすぐ収納するのはNG!
アイロンがけが終わったらすぐに畳まず、ハンガーにかけて冷ましてから収納します。
Tシャツの繊維は、冷めていく段階でシルエットが形成されるため、すぐに畳んでしまうと形が崩れてしまいます。
また、スチームを使っている場合、Tシャツに残った水分がカビやニオイの原因になりますので、除湿のためにもハンガー掛けは必須です。