【初心者必見】洗濯用洗剤の種類・違いを解説!使い方やおすすめ製品も
豊富な種類が販売されている洗濯用の洗剤ですが、「どれを選べば良いの?」「どんな違いがあるの?」と悩んでいるご家庭も少なくありません。
今回は洗濯初心者の方でも分かりやすいよう、洗濯用洗剤の違いや用途、おすすめ製品をご紹介します。
洗濯用の洗剤は原料で大別すると2種類!
①石鹸成分
洗剤の原料として「天然油脂」または「脂肪酸」が使われ、合成界面活性剤が含まれていない洗剤が石鹸です。
使われている成分が自然由来なので、お肌に優しく、小さなお子さんやお肌の弱い方がいるご家庭で特に選ばれています。
石鹸は汚れ落ちが悪いというイメージを持つ方もいますが、正しく使えば泥などのガンコな汚れでなければ、十分に綺麗にすることが可能です。
また、洗濯をする時は洗剤の溶けた水が川や海へと排水されますが、石鹸は自然界で分解される事が分かっているため、石鹸洗濯は環境保全にも役立ちます。
デメリットは不便さ&コスパの高さ
石鹸洗濯は、泡立ちの確認や溶け残りの可能性、水温・水質による汚れ落ちの変動など、さまざまな点に気を配って洗濯を行わなければなりません。
そのため、合成洗剤のような便利性はなく、入れてスタートするだけという簡便さを求める方には不向きでしょう。
また、合成洗剤が主流となっている現在は粉石鹸の方が製造量が少ないためか、コスパが高くなりやすいのも難点と言えます。
石鹸を使った洗濯は、値段や利便性よりも安全性や低刺激を重視したい人にオススメの方法です。
※本記事では、現在使われる方の多い合成洗剤に焦点を当てて紹介しますので、石鹸洗濯については割愛します。
②合成界面活性剤(合成洗剤)
原料に「石油」または「天然油脂」を使い、化学反応を起こして合成界面活性剤を作ることで、洗浄力を出しているのが合成洗剤です。
現在最も主流になっているため、洗濯において「洗剤」という言葉を使った時はこちらを指します。
抗菌、防臭、防カビ、強力な汚れ落ちなど特徴を持つ洗剤も多く販売されており、多様な種類から選ぶことが可能です。
主要なメーカーから販売されている大量生産の合成洗剤なら、値段も安いので家計の負担が気になるご家庭も安心できます。
安全性については疑問視する声も
安くて便利なのが嬉しい合成洗剤ですが、洗浄成分が強いため、しっかりとすすぎを行っても成分が衣類やタオルなどに残ってしまいます。
そのため、アレルギーや肌荒れ、化学物質過敏症などの原因となってしまう事もあり、安全性が高いとは言い切れません。
さらに、排水された汚水も自然界で分解されるスピードが遅く、また完全に分解されない化学成分もあるため、自然環境の汚染に繋がるという指摘もあります。
合成洗剤の「性状」にはどんな違いがあるの?
粉末洗剤の特徴と使い方
粉末洗剤は洗剤の成分をそのまま凝縮することができるため、他の性状に比べて洗浄力が高い傾向にあります。
皮脂の汚れや体臭、泥汚れ、食べこぼしなどが気になるご家庭にとっては、粉末洗剤は欠かせません。
また、粉末洗剤は1回あたりのコスパにも優れているので、お財布にも優しい洗濯洗剤と言えます。
気になるのは溶け残りの多さ
粉末洗剤は洗剤の中で最も水に溶けづらく、洗濯の水量やすすぎの回数を節約すると溶け残りが生じやすくなります。
すると洗剤の成分が洗濯物に残ってしまうため、肌トラブルを起こしたり、衣服へのダメージを増やす恐れがあり注意が必要です。
洗濯に使用する水量を節約しているご家庭では、粉末洗剤の良さを活かせない可能性があるでしょう。
液体洗剤の特徴と使い方
合成洗剤の成分に水分を加えて液状にしており、日常的に使いやすい性状なのが液体洗剤です。
量の微調整がしやすいほか、水にも溶けやすいので、洗濯に不慣れな方や利便性重視の方にもオススメできます。
最近ではすすぎ1回で使える液体洗剤も多く販売されており、節水・節電志向のご家庭や何度も洗濯が必要な大人数の世帯でも使いやすいでしょう。
汚れ落ちは粉末洗剤より低め
ただし、水分が加わっている液体洗剤は、粉末洗剤に比べると洗浄力が低いというデメリットがあります。
普段使いする分には大きな問題になりませんが、洗濯物を溜め込んで洗うご家庭やひどい汚れが出やすい場合、少々物足りなさを感じるかもしれません。
浸け置き洗いや洗剤の直付けなど、洗濯前の予洗い手順を工夫して使用すると良いでしょう。
ジェルボールの特徴と使い方
近年発売されたジェルボールは、1回分に分けられた液状の洗剤が特殊なフィルムで覆われています。
水に濡れるとフィルムが溶け、洗濯するそのタイミングでフレッシュな洗剤が使用できるため、高い洗浄効果が得られると言われています。
こまかな軽量の必要がなく、洗濯槽にポンと1~2個入れるだけなので、最も使いやすい洗濯洗剤です。
現在は「ボールド」と「アリエール」からしか販売されていない洗剤なので、これから多くのメーカーで製造されることを期待します。
取り扱いとコストに要注意
ジェルボールで使われているフィルムは水や熱で溶けてしまうため、洗濯機の上など温度の高い場所や湿気の多い場所に保管したり、濡れた手で触ってはいけません。
お子さんがいるご家庭では、綺麗な見た目から興味をひかれ、誤飲などのトラブルが生じやすい点も注意して扱いましょう。
また、ジェルボールは計量が不要な分、少ない洗濯量だと割高になってしまうため、1度に50~60L以上まとめて洗わないご家庭や手洗い洗濯で使用する時は、コストに注意が必要です。
合成洗剤の「性質」もしっかりチェックを!
弱アルカリ性の洗剤
洗剤のpHが8~11の弱アルカリ性洗剤は、油汚れを中心とした酸性の汚れを落としやすいという特徴があります。
洗濯においては皮脂汚れ、油分の含まれる食べ物・飲み物、化粧品など日常的に付着する汚れ落としにピッタリです。
洗浄力が強い分、生地へのダメージは少し強くなりますので、大切な洋服や繊維の弱い洗濯物は注意して使いましょう。
中性の洗剤
弱アルカリ性の洗剤より汚れ落ちの効果は弱まりますが、その分、生地へのダメージが軽減されるのが中性の洗剤です。
よく「おしゃれ着洗い」や「デリケート用」として販売されている洗濯洗剤が、この中性洗剤に当てはまります。
ウールやシルクなどの動物性繊維、レースなどの細かな装飾品がつけられた衣類、下着などを洗う時には特に助かるので、家庭に1本は用意しておきたい洗剤です。
「性状×性質」で分かるオススメの用途
粉末洗剤×弱アルカリ性
とにかく洗浄力の高さを1番に選びたいご家庭なら、粉末の弱アルカリ性洗剤を選びましょう。
汚れやニオイをしっかりと落としてくれるので、活発なお子さんの洋服も、体臭が気になる大人の衣類もキレイに仕上がります。
必要に応じて漂白剤も併用すれば、さらに洗浄力パワーアップするので、ガンコな汚れ対策にもおすすめです。
液体洗剤×弱アルカリ性
粉石鹸よりも便利に使いたいけれど、汚れ落ちはこだわりたいという方は、液体の弱アルカリ性洗剤が向いています。
使用する際に洗剤に手が触れず、湿気によって粉末が固まってしまう心配もないので、扱いやすい洗剤です。
洗濯中の溶け残りの心配もないので、節水タイプのお洗濯やドラム式洗濯機を使うご家庭でも、安心して使用できます。
液体洗剤×中性
洗濯時の生地へのダメージを軽減したい大切な洋服には、液体の中性洗剤を使うのが安心です。
中性洗剤には様々な製品が販売されていますが、おしゃれ着洗いとして使える洗剤を選ぶのが良いでしょう。
中には、襟元や袖口などのヨレ、繊維の縮みなどを防ぐ機能を持つ洗剤もあるので、洗いたい衣類の種類にあわせて選んでください。
ジェルボール×弱アルカリ性
洗濯槽に入れるだけという手軽さ、新鮮な洗剤で洗える洗浄力の高さが魅力のジェルボールは、洗濯にかける時間を短縮したいご家庭向きと言えます。
仕事や育児などでとにかく忙しくしている世帯でも、洗濯物と一緒にジェルボールを入れれば、軽量の手間がかかりません。
小さなお子さんの家事のお手伝いとしても使いやすいので、自分でやりたい気持ちが芽生えた頃から使い始めても良いでしょう。
他にも見ておきたい!洗濯洗剤の配合成分
蛍光増白剤
蛍光増白剤は、もともと白い洋服に含まれている成分ですが、洗濯を繰り返すことでくすんでしまいます。
そこで蛍光増白剤が含まれている合成洗剤を使用することで、買った時のような白さを維持することができます。
ただし、生成りやパステルカラー、ベージュといった淡い色の洗濯物に使用すると、色落ちしたような白っぽさが出てしまうので注意しましょう。
柔軟剤
最近は洗剤自体に柔軟剤の成分が含まれている製品も多く、洗剤だけで肌触りの良いふんわりとした仕上がりになります。
洗剤と柔軟剤の両方を使用するより、柔軟剤入り洗剤を使用した方がコストも抑えられ、家計も大助かりです。
もちろん、別途柔軟剤を入れるよりは柔らかさが弱くなってしまうので、過度な期待をせずに使用した方が良いでしょう。