セーター・ニットの毛玉はクリーニングで取れる?料金や適切な頻度を解説
秋冬に活躍するセーターやニットは、毛玉や毛羽立ち、ヨレ、縮みなどお手入れの悩みも多いものです。
洗濯・クリーニングの頻度や料金、注意事項など、お気に入りの1着をより長く大切に着るための情報をお伝えします。
セーターやニットはクリーニング必須?
水洗いが難しいからクリーニングが安心!
ニットなどのセーター類は、自宅で洗濯をして失敗した経験を持つ方も多い、水洗いの洗濯が難しい素材です。
ウールやカシミヤなどの天然素材は、水で繊維が絡まって風合いを損ねてしまったり、毛玉や型崩れが生じる事がよくあります。
そのため、できるだけ長く大切に着たいニットは、できれば自宅で洗濯せずにクリーニングに出した方が安心です。
洗濯できるセーター・ニットも増えている
現在は、セーターやニットのアイテムでも、水洗いに対応した洗濯表示のウォッシャブルタイプが増えてきています。
洗濯表示で水洗いができるセーター・ニットは、化学繊維を使っていたり、繊維に特殊な加工をしているため、自宅で洗濯しても問題ありません。
秋冬は何枚もセーターを着用しますから、クリーニングに出す前に洗濯表示を確認し、水洗いできるものは洗濯した方が家計の節約になります。
どんなニットをクリーニングに出せば良い?
洗濯表示で水洗い不可となっているニットやセーターは、自宅で洗う事ができませんので、必ずクリーニングが必要です。
ドライマークに対応したオシャレ着用洗剤も販売されていますが、セーター類はヨレや型崩れの原因になるため、きちんとクリーニングに出した方が安心です。
また、水洗いができるアイテムでも、高価なものや買いたてのアイテムなどは、余計なダメージを与えないためにクリーニングを依頼しましょう。
セーター、ニットは何回着たら洗うもの?
頻繁に着用するセーターやニットは、数回着用したら洗濯やクリーニングが必要になりそうな気がしますが、実はベストな頻度は1シーズンに2回程度です。
天然素材はダメージを受けやすいため、頻繁に洗いすぎてしまうと消耗がかなり早まってしまいます。
特に汚れがニオイが気にならなければ、シーズン途中で1回、シーズン終わりに1回洗うだけで充分です。
ただし、汚れやシミ、ニオイなどが気になる時は、そのままにすると落とせなくなってしまいますので、見つけた段階ですぐ洗濯するかクリーニングに出しましょう。
クリーニングで風合いは変わらない?毛玉は取れるの?
基本はドライクリーニングだから傷みが少ない
水洗いが苦手なセーターやニットですが、ドライクリーニングは水を一切使用せずに汚れを落とすため、天然繊維もダメージを最小限に洗うことが出来ます。
傷みを抑えて洗うことができれば、毛羽立ちも少なくセーターがより長持ちし、長いシーズン愛用する事が可能です。
ドライクリーニングは油でできた専用の溶剤を使いますが、自宅で扱う事はできないため、必ずクリーニング店にお任せする必要があります。
ヨレや縮みもしっかり修正
ニットやセーターは柔らかい繊維なので、洗濯・乾燥時にヨレや縮みが発生し、形が崩れやすいというデメリットがあります。
ドライクリーニングでもしばしば起こりますが、ニット・セーター専用のアイロンやスチームを使ってプロが修正するため、しっかり形を整えて綺麗な状態で返却されます。
家庭で洗濯をした後、型崩れを戻そうと思ってもなかなか難しいですが、プロならそれぞれの衣類の特性を踏まえて扱ってくれるので安心です。
毛玉取りサービスがあるとベスト!
セーターやニットの毛玉に悩まされる方が多いですが、そもそも毛玉は摩擦によって生じています。
綿など他の素材に比べて毛が長いため、着用中に摩擦でこすれると毛と毛が絡まり、毛玉になってしまうのです。
また、この摩擦は洗濯の際にも生じており、衣類同士がぶつかったり、洗濯機とこすれることも毛玉の原因になっています。
繊維が絡まった状態の毛玉は、クリーニングで洗っても除去することはできないため、毛玉取りのサービスがあると安心です。
プロであっても完璧に取り除くことは難しいですが、目立たないようにはなりますので、一度依頼してみても良いでしょう。
毛玉取りのサービスは、店舗で行っているクリーニング店は少ないですが、宅配クリーニングなら無料で実施してもらえるお店があります。
セーター・ニットのクリーニング料金
クリーニング店のセーターの値段を調査!
店舗・宅配のクリーニング店でセーターの値段を調べてみたところ、相場価格は1枚400~600円ほどでした。
宅配クリーニングは、店舗に比べて50~100円前後高くなる傾向にありますが、さほど大きな価格差はありません。
高級クリーニング店であれば、セーター1枚1,000~2,000円と高額になることもありますが、ハイブランドのアイテムやこだわりの1着でなければ、一般のクリーニング店で十分でしょう。
ニットはセーターの料金と違うの?
「ニット」はセーターの中の1つで、1本の糸で輪を作りながら編まれた生地のことを指します。
そのため、ニットの洋服もクリーニングの値段はセーターと同じで、プラス料金などが加算されることはありません。
ただし、カシミヤやアルパカといった高級な素材を使用している場合は、デリケート素材の追加料金が発生する事もあります。
パックの宅配クリーニングは値段に注意!
宅配クリーニングには、店舗の様に1着ずつ加算される単品制のお店と、点数・価格が決められているパック制のお店があります。
パック制のお店の場合、コートやワンピースなど単価の高いものを依頼するのには優れていますが、セーターやニットのように500円前後でクリーニングできる品は割高になってしまいます。
そのため、単価の高い洋服を依頼しないのであれば、単品制で計算してくれるクリーニング店の方が、安く依頼できる可能性があります。
自分が出したい洋服を全体的に確認し、どちらの方がオトクなのかしっかり調べてから利用しましょう。
セーターやニットに強い!宅配クリーニング店
コスパに優れたバランスの良いお店「ネクシー」
高いクリーニング品質と、使いやすい料金設定で、宅配クリーニングの中でも使い勝手の良いお店です。
ニットを少ないダメージで丁寧に洗ってもらえるだけでなく、毛玉取りや毛取りが無料サービスとしてついてきます。
有料会員登録で割引価格が適用されますが、通常料金も高い設定ではありませんので、どちらでも利用しやすいでしょう。
保管サービスも提供していますので、冬物をまとめてクリーニングに出し、翌シーズンまで預けておくことも可能です。
ネクシーのサービス
通常会員:3,500円以上で無料
丁寧な仕上がりが魅力「プロケア」
普段使いしやすい宅配クリーニングの中でも仕上がりのクオリティが高く、満足度を重視したい方におすすめの店舗です。
価格帯は少々高めに感じますが、細部まで丁寧な対応が必要なセーターの様な洋服も、安心してお任せすることができます。
毛玉取りが無料サービスとして付属しますので、ダメージの感じられるセーターやニットも綺麗に整えてもらうことが可能です。
どのコースにも最長8カ月間の保管サービスがついていますので、冬物の収納にお困りのご家庭にも便利でしょう。
プロケアのサービス
有料会員ならかなり便利「リネット」
宅配クリーニング店として知名度の高いリネットも、セーター1着590円と相場価格で利用できます。
クリーニング品質は普通ですが、有料会員のサービスが優れており、最短2日後お届けなど急ぎの仕上げを依頼できる数少ないお店です。
クリーニング料金は通常会員も有料会員も変わりませんが、有料会員でないと保証がつかなかったり、送料無料条件が厳しいなど、デメリットが多めです。
普段使い用として有料会員に登録し、定期的に使うことが出来れば、使いやすく便利なお店と言えます。
リネットのサービス
通常会員:最短7日後
通常会員:10,000円以上で無料
(プレミアム会員はダンボール無料手配あり)
高級なセーター・ニットに最適「ピュアクリーニングプレミアム」
高級衣類のクリーニングに特化したサービスを提供し、有名人も御用達のハイグレードな宅配店です。
ニットやセーター、カーディアンも風合いを損なわないどころか、より一層良い状態に仕上げてもらうことが出来ます。
他店に比べて値段が高く、送料無料条件も厳しいですが、とにかく仕上がりにこだわりたい方におすすめです。
丁寧なクリーニングをしてくれますが、納期に時間がかかるので、シーズン終わりなど余裕のある時に使うのが良いでしょう。
ピュアクリーニングプレミアムのサービス
12,000円以上で往復分無料
生地を傷めず自宅で洗濯するコツは?
セーターやニットは1枚ずつ洗うこと
洗濯物の量が多いと、つい一気にまとめて洗いたくなってしまいますが、セーターやニット、カーディガンなどは1枚ずつ洗うのがおすすめです。
毛が長いアイテムは、摩擦で毛玉になったり縮んでしまうため、他の衣類とこすれないよう配慮する必要があります。
また、洗濯機のドライコースやおうちクリーニングコースも使用できますが、長持ちさせたい方は1枚1枚手洗いするのがベストです。
低い水温で優しく洗濯を
セーターやニットを洗う時は、オシャレ着用洗剤やウール用洗剤を使用し、洗剤の負担を最小限にしましょう。
また、高い水温は汚れ落ちが良い一方、天然素材は縮みが起こりやすくなってしまうため、温水での洗濯は不向きです。
夏冬ともに、お湯やお風呂の残り湯などは使用せず、常温の水道水を使って洗濯するようにしましょう。
なお、洗濯機を使用する場合は1枚ずつ洗濯ネットに入れた方が良いですが、1枚だけ手洗いする時は洗濯ネットに入れなくても構いません。
激しい水流やこすり洗いはNG!
常温の水道水に洗剤を溶かしたら、セーターやニットを1枚入れ、軽い押し洗いと振り洗いで洗濯します。
ゴシゴシと洗ってしまうと、毛羽立ちや毛玉が生じるリスクがありますので、できるだけ優しく洗う事を心がけましょう。
また、ニットやセーターの縮みや毛羽立ちは、洗濯時間が長いことでも起こりますので、短時間で洗う事が大切です。
洗濯機を使用する場合は、時間設定を一番短くして洗うようにすると、綺麗な状態を長く維持できます。
動物性繊維なら、柔軟剤は絶対に必要
最近、肌荒れなどを気にして柔軟剤を使用しないご家庭が増えつつありますが、セーターやニットがウールやカシミヤなど動物の毛でできている場合は、柔軟剤が必ず必要です。
動物性繊維は、髪の毛とおなじタンパク質で出来ていますので、洗濯の仕上げに油分を補給しないと手触りや風合いを損ねてしまいます。
もし、柔軟剤の使用に抵抗がある方は、普段髪の毛に使用しているリンスやコンディショナーでも代用可能です。
ただし、髪の内部に浸透して補修するトリートメントは、繊維の保護作用が弱いため、柔軟剤の代用にはなりません。
脱水はタオルよりも洗濯機が良い!?
セーターやニットの洗濯に摩擦は厳禁ですが、実は、脱水機能だけは洗濯機を使うのがベストです。
一見、ダメージを与えないよう手で絞ったり、タオルで吸水させた方が良いように思えますが、繊維の水分残りが多くなってしまうため逆に生地に負担がかかります。
洗濯機の脱水は、遠心力がかかるので洗濯槽の中で摩擦が生じる心配がなく、しかもしっかり水分を取り除くことが出来るため、実はセーターやニットでも安心して使えるのです。
あまり長時間まわし続けるのは、生地に負担がかかりすぎてしまいますので、脱水は1枚ずつ短時間で行いましょう。
セーターの洗濯で最大の難関は「乾燥」!
洗濯から脱水までは、注意点をしっかり抑えれば、セーターでもそれほど難しくありません。
一番失敗が生じやすいのは乾燥の段階で、丁寧に行わないと型崩れを起こしてしまいます。
脱水後のセーターやニットは、ハンガーに吊るすと水分の重みで伸びてしまうため、網棚やタオルの上で平らに干すようにしましょう。
水分を含むと繊維が少し縮んでいますので、シワを伸ばしつつ、着用時の寸法・形に整えておくことが大切です。
セーターの衿や袖、裾の周りはヨレやすいので、しっかり形を整えてから乾燥させるようにしてください。
乾燥機や温風は縮みの原因に
セーターやニットの乾燥は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で干すのが基本です。
動物性繊維を使ったセーターの場合は、浴室乾燥や乾燥機など温風をつかって乾かすとかなり縮んでしまいますので、絶対に使用しないでください。
室内であれば、扇風機や送風機を使って直接風を当てると早く乾くので、雑菌のニオイも防げます。